皆さんはUkraineという英語をご存じでしょうか? 発音は「ユークレイン」と発声します。 この英語が分かる人はそんなに多くはいないと思います。 日本語では別の言い方で言われます。 国の名前でウクライナといいます。 しかし、名前は聞いたことがあっても、そのウクライナがどこにあるかまで知っている人 はそう多くはないと思います。 その国は、トルコ北側の黒海を挟んだ真向いにあります。 旧ソビエト連邦の多くの国が連邦崩壊後に独立し、ウクライナもその国の一つなのです。
この国がどうして有名なのかと言いますと、一つ目はチェルノブイリ原発があった地域だからです。日本も東北地方を襲った大きな津波(2011.3.11)で福島第一原発はチェルノブイリ原発と同じく炉心溶解したことで有名です。 詳しくは後で説明しますのでここでは割愛します。
二つ目は、クリミア半島と聞いたら多くの方が聞き及びがあると思いますが、ロシアが戦車 や航空機で侵攻し実効支配を開始し、今でも西洋諸国から経済制裁を受けていることで有名 です。 このクリミア地方にはロシア系ウクライナ人が多く住んでいて、言葉もロシア語が話されて います。 ウクライナにはウクライナ語という公用語がありますが、この地方の人々はまず話せません。むしろ、ロシアに回帰することを望んでいる人々が多いそうです。
三つ目ですが、意外と知られてはいませんが、国民所得が意外に低いことです。 比較しやすいので書きますが、東南アジア諸国の所得と比べて同等かそれよりも低いかも 知れません。 ウクライナは国内の東西地域で民族も大きく二分され、国の真ん中あたりに南北に流れて いるドニプロ川があり、その東西で文化、人種、言語などが異なっています。 東側がロシア人が多く言葉もロシア語です。 西側はウクライナ人が多く言葉はウクライナ語やロシア語で、西へ行くほどウクライナ語が 多くなります。 特に、西側はヨーロッパに接しているので、考え方なども西欧的なようです。 肝心の収入面についてですが、月収が日本円で地方なら2~4万円前後、キエフなど都市部でも6~7万円程度のようです。 これは日本人からすると驚く月収です・・・
四つ目ですが、美女が多いことで有名です。 ウクライナは古くから異民族が入り混じり、混血が多かったようで彫りが深く足長の美人が 多く、モデルや女優で世界でも活躍する有名人も結構います。 確かに、u-tubeではウクライナと入力すると、美女とか副題が表示されます。 更に、日本人には信じられないことですが、ウクライナ女性は結婚に対して国籍や年齢差に こだわりが低く、夫婦の年齢差が30歳でも大きな問題はないと言います。 確かに日本人とは異なる考え方を持っています。 これも長い間の異民族との交わりからでしょうか?・・
国籍や年齢よりも、家族を大切にして、真面目に働いて、お酒に溺れず、暴力を振るわない、そんな男性を望んでいるからだそうです。 男性の数がこの国では少ないのも特徴です。 この話はネット上でロシア人女性からもよく聞きます。 ウクライナは国土が日本の1.6倍の60万平方キロで、人口は4500万程、しかも女性が多いのです。 女性にとっては男性よりも真剣度が違うように感じます。 ウクライナはこれから西洋化が進み、国も豊かになって行くと思います。 しかし、クリミア地方はロシアへの併合を望んでおり、今の実効支配は継続すると思います。
さて、避けて通れないのが、一つ目のチェルノブイリ原発の話です。 ウクライナと言えば、日本にも東北地方を襲った大きな津波による福島原発被害があります。1986年、チェルノブイリ原発で大きな危険度の高い事故が起こりました。 日本のP福島第一原発でも同じ原子炉が溶解しましたが、チェルノブイリでは当初、情報が 公開されずに、スウエーデンの告発によって世界機関から何度も問い詰められて、結局、 公表しました。 当時の多くの住民が強制退去を先に実行され、後から原発事故を知らされ、多くの人が病気 になっています。 特に、子供達は甲状腺の異常が発見され、喉の下あたりを手術した為に首にスカーフを巻い た痛々しい姿が放映されていたことを憶えています。 原子力は効率的で便利ですが、万一のことがあると大変怖いものです。
そのチェルノブイリ原発があるのが首都キエフから100キロちょっと北にあり、日本の 福島第一原発は東京から200キロちょっと北で、チェルノブイリの方がはるかに首都に 近かったのです。 日本の福島第一原発も今から10年や20年は原発の後始末にかかると思います。 チェルノブリも福島も事故が起こると、10万人以上の住民が避難することになりました。 原子力利用は怖い技術でもあると私は思います。 こんな狭い国土に地震や台風、或いは水害が多い日本に原子力が向いているようには思え ないのです・・・ 安全よりも経済性が優先されている気がします。
さて、ウクライナは所得が低いと言いましたが、西洋諸国との貿易も進むば、徐々に所得も 増え始めていくと思います。 高層アパートも首都キエフにはあちこちに建ち始め、将来は発展していくと思います。 私はこういった旧ソ連邦諸国で独立した国に以前から興味を持っていました。 その理由は、結構、IT分野で優れた企業があるからです。 聞くところに依ると、ソ連邦時代は各共和国別に産業が割当てられていたようなのです。 有名な所ではバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)などです。 エストニアからはSKYPEが生まれていますし、キエフにあるIT企業はアメリカの SNS企業から買収されたりしています。 中には創業してたった1年で4名から1000名の企業になったという信じられない話も あります。 PayPalの創業者の一人であるマックス・レヴチンもキエフ出身です。
日本では中国や東南アジアのIT企業とのオフショア開発が多かったのですが、意外と東欧 諸国のウクライナやバルト三国、ポーランドなどがビジネス相手としては優れているかも 知れません。 ウクライナとの時差はマイナス6時間、バルト三国もマイナス6時間なので、同じ日に連絡 も可能です。 日本からの移動時間はかかりますが、ネットや他の通信手段を使えば、案外、ビジネス相手 としては具体的かも知れません。
エストニアでは国や地方の行政データが共有化され、国民はネット経由で必要な手続きや税務処理、決済処理などが無償で出来、しかも万一を考えて安全な他国にバックアップデータを置き、万一の時にはスムーズに回復出来る仕組みになっているそうです。 こんな話をすると、人口が全然違うとか、個人情報取り扱いが違うとか言いますが、果たして非効率で高いコストのシステムが良いのか、議論の余地があると思います。
何度も書いていますが、日本の立法府と行政府はスリム化とコスト削減、効率アップ、人的 サービスの拡充を図る為にもコンピュータ活用をもっと活用すべきだと考えます。 少子高齢化が進む日本で国民一人当たりの生産性を上げるにはIT活用が必須です。 今までも国レベルでいろいろやって来ていますが、中途半端な状態だと思います。 もっと賢く、理性的に、省力化出来る、そんな対応はやっていけないものでしょうか・・
少し話は逸れますが、私はシリコンバレーと中国と東欧諸国のIT企業やいつか訪問したいと願っています。 生きている内に行きたいものです・・ 多様性はそのもの自体が価値であり、そのこと自体がITの力では実現出来ます。
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